ABOUT
国際女性ビジネス会議
国際女性ビジネス会議実行委員会および株式会社イー・ウーマン主催。ダイバーシティ社会づくりと働く女性のエンパワーを目的として1996年に発足。国内外から集まった各界のオピニオンリーダーたちによる講演やトークショーなど10時間にわたるプログラムを実施し、ビジネスに必要な知識や技術、考え方などを分かち合う場として年1回開催している。
http://www.women.co.jp/conf/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

REPORT

7月22日、今回で23回目となる国際女性ビジネス会議が東京・台場のグランドニッコー東京で開催された。今年のテーマは『LIVE STRONG』。各界で新たなチャレンジを続けるオピニオンリーダー総勢48人がスピーカーとして登壇し、人生100年時代をしなやかに強く、たくましく生きていくためのさまざまな提言がなされた。当日の様子を紹介する。

2018年7月22日(日)に開催されました

『LIVE STRONG』に込めた思い

シャンデリアが煌めき、80を優に超える円卓が美しく並ぶ正餐形式の会場に、女性活躍やダイバーシティ推進などに強い関心を持つ参加者815人が集まって、国際女性ビジネス会議が華やかに開幕した。壇上には野田聖子総務大臣をはじめ、サラ・L・カサノバ氏(日本マクドナルドCEO)、松本晃氏(RIZAPグループCOO)の他、世界で活躍する女性経営者や日本に駐在する各国女性大使など各界のオピニオンリーダーが講演者として豪華に並ぶ中、実行委員長の佐々木かをり氏(イー・ウーマン代表)が演説台に立ち、オープニングトークとして今年のテーマ『LIVE STRONG』に込めた思いを語った。その中で、「ダイバーシティ時代の強さは、周りの多様な意見に耳を傾け、より良いアイデアを作ることができること。時代の変化を察知して、しなやかに対応することができること。新しいことに挑戦する意欲がわくこと。元気に楽しく人生を歩んでいけること」と話し、今回の会議では、政治、経済、教育、ITなどさまざまな分野からダイバーシティを考える中で、『強さ』の新しい定義、あるいは再定義をすることを目指すとした。

女性の力は政界にも求められている

2018年7月22日(日)に開催されました 続いて総務大臣、女性活躍担当大臣を務める野田聖子衆議院議員が『しなやかに強い政治を』をテーマに講演。「女性活躍のために女性を抜擢するのではなく、女性が取り組んできた努力や能力がまっとうに認められるような、フェアな社会の構造を作らなければいけない」と述べた。例えば、終身雇用制度において、出産・育児を選択した女性は、一時的にせよキャリアの中断を余儀なくされ、スムーズに階段を上れないという問題がある。社会の構造が女性を出さないようにしていることに気づき、抜本的な改善がなされていなければ、ただ単に管理職を増やすのでは意味がない。また、「とてもフェアとはいえない現在の社会の構造を変えるには、問題解決を図り政策決定を行う政治の場にいる女性の数があまりにも少ない」とも指摘。この現実を乗り越えるため、政治分野における男女平等参画を促進する法律が3年越しに成立したのを機に、将来に向けて国会議員の男女比率を均等にしていくという大きな目標を掲げた。この法律を通じ、「全国津々浦々の有権者の力が、この国の抱えるネガティブな問題を解決に導くのだということをしっかりと伝えたい」と話した。ポテンシャルのある女性の活躍は政界でも求められている。

戦う強さから、しなやかでインクルーシブな強さへ

2018年7月22日(日)に開催されました 10時間にわたる会議の前半はこうした講演やトークショー形式で、それぞれの経験や考え方、思いを共有するプログラムが展開された。『ダイバーシティ経営の成果』というテーマで行われたトークショーには、松本晃氏(RIZAPグループCOO)、永田高士氏(デロイト トーマツ グループCEO)、オーストラリアからリビー・ライオンズ氏(ワークプレイス男女平等局ディレクター)の3人が登壇し、それぞれの組織におけるダイバーシティの取り組みや現状について語り合った。その中で、ジョンソン・エンド・ジョンソン、カルビーの2社でいち早くダイバーシティ経営を実践し業績を上げてきた松本氏は、「日本全体として一歩ずつ進んではいるが、あまりにも歩みが遅すぎる」と話し、世界のスタンダードから依然大きく後れを取っている危機感を説いた。松本氏によるこうした指摘は前年も行われており、「状況はあまり変わっていないように感じる。ダイバーシティ推進を加速するためにはトップマネジメントで目標をもってやるしかない」と語った。会議の後半は働き方改革や健康経営、人事管理など、テーマごとに部屋を分けての円卓会議が行われ、参加者をまじえた活発でインタラクティブな議論がなされた。参加者の多くは働く女性たちだったが、中には10代の学生・生徒や、男性の参加者の姿もあった。プログラムの最後は参加者全員によるネットワーキングパーティが行われ、幅広い年代のさまざまな職業の人々が一堂に会し、自身の経験や考えをお互いにシェアすることで、仕事や人生をより充実させるために必要なスキルや情報が得られ、新たな価値観が生まれた。まさに「ダイバーシティ」の魅力を体感する1日となった。戦う強さから、しなやかでインクルーシブな強さへ――。女性の持つ力をこれからの時代に最大限生かしていくために。23回目の国際女性ビジネス会議は10時間に及ぶプログラムを通して『強さ』の再定義を行い、その幕を閉じた。