北中一男
1964年生まれ。大阪府出身。布施工業高校卒業後、コンピュータ関係の会社を経て、父が個人事業主として経営していたナニワ電装に入社。40歳のときに父が引退したタイミングで法人化し、代表取締役に就任。人材育成や福利厚生に力を入れ、従業員が長く安心して働くことのできる会社経営へ舵を切る。自動車の新車販売時における、電子機器をはじめとしたオプションパーツの取り付けや、車両の塗装やコーティングなどを主な事業としている。
恩藤明日香
2018年6月入社。動物病院の受付として2年間活躍後、ナニワ電装に転職。
https://www.naniwa-densou.co.jp/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

INTERVIEW

自動車ディーラーなどで車を購入する際、お客様の希望によって注文されるディーラーオプション。カーナビゲーションシステム(以下、カーナビ)やETC車載器、ドライブレコーダー、ドアバイザー、エアロパーツなどが相当します。以前は各ディーラーで取り付けを行っていましたが、現在は品質の統一やコスト削減などのためにまとめて行うようになっています。「ナニワ電装」は神戸を拠点に、国産自動車メーカー5社の整備会社内に出張所を設け、こうしたディーラーオプションの取り付け、車両の塗装やコーティングなどを請け負っています。

北中一男

北中一男『あるきっかけで始めた女性社員の採用』

弊社に最初の女性社員が入社したのは9年前です。社員の残業時に出している食料品を近くのコンビニエンスストアにお願いしていたのですが、いつも担当してもらっていた女性が懐妊を機に仕事を辞めるというのです。レジ打ちなどの仕事が手際よかったことを思い出し、「ぜひうちの会社で働いてみませんか」と誘ったのがきっかけでした。
電子機器の取り付けは力仕事なので、最初は電子機器の取り付け時に発生するダンボールや発泡スチロール、ビニール袋といった不用品を整理する仕事をしてもらっていました。特に問題はなかったのですが、ある日、電子機器の取り付けを行う架装課の仕事をやってみないかと提案したところ、やってみたいという返事でした。こちらの仕事の方が、給料を多く出せるというのがすすめた理由です。男性と女性とでは腕力に差があるので、できるかなという思いもありましたが、実際にやってもらったところ、期待通りの働きをしてくれました。手先の器用さや集中力の高さなどが発揮され、女性でも十分に活躍できることが分かったのです。
今回一緒に出てもらっている恩藤は女性社員としては2人目の採用です。面接には私も立ち合い、第一印象は本当にできるのかなという不安を感じるものでした。というのも、架装の仕事はエアコンの効いていない屋内で行うので、夏になると男性でもバテてしまうほど体力を消耗するからです。そこで、アルバイトとして一週間体験してもらって様子を見たところ、ぜひやりたいというので採用することにしました。

北中一男『出産後も働きたいと思える会社に』

恩藤明日香 コロナ禍以降、女性の応募が増え、現在約15名の女性社員が働いています。男性ばかりだった会社に、今では約10%を女性が占めているので、今後は女性の管理職者が出てくることにも期待しています。ただ、特に男女を区別して仕事内容などを変えるといったことはしておらず、原則として同じ仕事をしてもらっています。腕力が必要といっても、重たいものを持つわけではなく、内装のパーツを取り外す際に力が必要な工程があるといった具合です。もちろん、小柄な人は大きな車を扱いにくいので、そのような面で女性に配慮して仕事内容を配分することはありますし、産休(産前・産後休業)や育休(育児休業)といった休暇制度は充実させています。
私たちの仕事は技術職なので、社員に長く働いてもらうことによって質の高い技術が正しく継承され、それがお客様の喜びに繋がります。だから女性が結婚や出産を機に退職してしまうのではなく、出産後も働き続けたいと思ってもらえる環境づくりが大事。現在、各部署のリーダーが議題を持ち寄り、なるべく社員たちで解決できるように指導しているのも、自分たちでいい会社にしていってほしいからです。そして、男性、女性を問わず、ライフステージが変わっても長く働くことのできる会社になれることを目標としています。

恩藤明日香『未経験者歓迎が応募の決め手でした』

北中一男 私は特に車に詳しいわけではなかったのですが、マイカーを所有したことで車に興味が湧き、転職を考えた際に車関係の仕事に就きたいと思うようになりました。しかし、転職活動を始めてみると、自動車整備士といった資格が必要な仕事が多く、その中で「ナニワ電装」は未経験者歓迎を謳っていたので応募することにしました。
入社後は電子機器を取り付ける架装課に配属。最初はベテランの先輩がマンツーマンで教えてくれ、分からないところはいつでも気軽に聞ける風通しのいい環境が好印象でした。2年目ぐらいから一人で仕事ができるようになり、2022年6月で丸4年を迎えます。作業はさまざまな工具を使ってダッシュボードやコンソールのパネルなどを外すことから始めます。電子機器の配線を繋いで取り付け、内装のパーツを元通りすれば終了なのですが、パーツを外す際にちょっとした力が必要。しかし、工夫次第でできるようになり、さまざまな車種を手掛けるうちにスキルアップを自覚できるのがやりがいに繋がっています。車が好きな私にとって、高級車や憧れの車に触れることができるのも魅力です。
実は社内結婚しており、もうじき産休に入る予定です。先輩の手を借りずに一人で仕事ができるようになった頃から、この会社でずっと働きたいという気持ちが芽生え、育休が終わった後は復帰する予定。産休や育休の制度がしっかりしているので、ホームに戻ってこられるような安心感があります。女性社員も増え、他の工場ではお子さんのいる先輩の女性社員も働いています。復職後は女性社員をまとめる管理職にも挑戦したい。そして、映画で見て一目惚れしたイエローのシボレー・カマロをいつかは愛車にしたいと思っています。