三宅恵里
1974年生まれ。愛知県出身。資金を貯めるために教育出版関連会社で営業職に就き、その一年後に独立。23歳でコンピュータソフトウェア開発販売会社を設立。結婚7年目の32歳、待望の第1子を出産したことを機にキャリアを断念。育児と仕事を両立させる社会インフラの整備を行うことを目的とし、2011年にHybridMom合同会社を設立。現在2児の母親として育児に励む傍ら、保育・スクール運営事業に従事している。
https://hybridmomglobal.jp/

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

INTERVIEW

当社は全日制保育園の中にインターナショナルスクールを包括し、プレスクールを運営しながら保育も行える、今までにない全く新しい形の施設を運営しています。女性活躍が目覚しい現代において、我々のような事業の在り方は世の中になくてはならないものだと思っています。また、当社で働くスタッフの9割程度は女性ですから、女性のキャリアや日々の働き方には誰よりも意識を向け、そのための取り組みも続けているところです。今後も女性がいきいきと働くことができる社会を目指していくことで、その元で育っていく子どもたちの心を豊かにしていけるお手伝いができたらと思っています。

三宅恵里

女性たちと人生を伴走する

私が当社を創業するにあたって思い続けてきたことは、「多くの女性たちと一緒に、人生を伴走させてもらいたい」ということでした。人生には色々な出来事があります。結婚や出産を経験したり、ある程度育児が落ち着いたかと思えば、子どもの進学などで違った壁が訪れたり。とにかくそれぞれが色々な悩みや不安を抱えながら、日々を過ごしているんです。私自身も同じ境遇を味わってきた女性の一人として、そうした悩みや不安を皆さんと共有し、一緒に解決していきたい。それが当社の存在価値の一つであると考えています。私自身は32歳の時に第1子を出産し、それを機に一度キャリアを絶つ経験をしました。しかし今、一緒に働く女性スタッフには同じような思いを味わってほしくありません。だからこそ当社では、働きながら結婚しても恐くない、働きながら出産しても恐くないという風土を根づかせてきました。今後も変わらず、働く女性たちのキャリアを守っていくような会社の運営姿勢を貫いていきたいと思っています。

ウェルカムな心と愛を持って

三宅恵里 現在は働く女性の人口増加に伴い、企業では育休や産休、時短といった様々な制度が整うようになってきました。しかし、そうした制度を設ければ終わりではなく、企業がいかにウェルカムな体制をとれるかが重要だと思っています。どんなに制度を整えても、それが本当に使える制度として根づいていなければ意味がありません。目には見えない部分での愛情や理解が必要なんです。我々もそうしたウェルカムな心を持つ企業でありたいと思いますし、そのための取り組みに力を注いでいきたいと考えています。たとえば私たちの業種では、働く女性スタッフの出産や育児はキャリアに直結していきます。実際にご自身で子育てを体験することによって、園児やその保護者に対する愛情や理解も深まるからです。だからこそ、できることなら結婚もしてほしいし出産もしてほしい。それだけ我々の事業には、愛が必要だということです。

女性のキャリアを守るために

三宅恵里 そして多くのお母さん方の笑顔をつくることができれば、子どもたちの笑顔をつくることにも繋がっていきます。いかにお母さんたちのキャリアを絶やさないような環境を作っていけるかが我々の使命でもあり、社会全体でお母さんを守り、子どもを育てていくんだという意識を持っていくことが非常に重要なのではないでしょうか。その中で我々がモットーとして掲げているのが、"お互い様の精神"。お母さんはお父さんの気持ちを考えたり、男性や独身の方も女性の立場になって考えてみたり、それぞれがそれぞれを思いやりながら、お互い様の気持ちで助け合っていくことが大切だと思うからです。当社ではワーク・ライフ・バランスを実践していくための制度をいくつも設けていますが、今後はその時々に応じた制度、その人に合った制度の改正が常に必要になっていくと思っています。常にお互い様の精神を心に持ち続けながら、お互いを信頼し合って成り立つ社会になっていくといいですね。