中村克
1960年生まれ。大阪大学卒業後、1984年に日本生命保険相互会社に入社。2009年、人事部長。2011年、執行役員人事部長兼震災復興局。2012年、同兼人材開発室長。2013年、執行役員業務部長。2015年3月、常務執行役員審議役(人事部)。同年7月、取締役常務執行役員(現職)。
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INTERVIEW

世の中の多様なニーズを捉え、いかに新しい価値を提供していけるかが、生命保険会社としての大きな使命であることは間違いありません。またそのためには、女性活躍をはじめとするダイバーシティの推進が必要不可欠です。今後も時代の変化に柔軟に対応していきながら、従業員一人ひとりの意欲や能力を最大限に発揮できる環境づくりや制度改正に向けて尽力していきたい。それこそが我々の持続的成長を促進できる重要な鍵を握っていると考えています。

中村克

女性に向けた、キャリア形成支援

従業員の約9割が女性である当社にとって、ダイバーシティ推進の中核は紛れもなく女性活躍です。その中でも人財育成にはとくに力を入れていて、女性管理職の割合も年々増加しているところです。2017年度始では約16%となっている女性管理職比率を、2020年までに20%まで引き上げ、2020年代には30%としていく目標を掲げています。とはいえ、数値目標を達成することが我々の着地点ではありません。それに伴った制度の充実や環境づくりをしていかなければいけないのは当然のことで、より具体的な方策を打ち出し、常にブラッシュアップを繰り返しながら、女性活躍のための取り組みを続けています。2008年には「輝き推進室」を設置し、仕事と育児を両立しながらキャリアを形成していけるよう、各種取組を実施してきました。産・育休予定者や職場復帰をする方など、様々な視点から働き方を見つめ直し、働く人の生活環境に応じたセミナーや情報共有を充実させてきたほか、時短勤務や勤務地の変更、保育所の補助などの支援も積極的に取り組んできたところです。

ワーク・ライフ・バランスの理解浸透

中村克 また、女性活躍を推進・加速していくためには、男性や上司、メンター(役員)を含めた社内全体でのワーク・ライフ・バランスの理解浸透が欠かせません。当社ではキャリアに関する定期的な上司との面談はもとより、女性管理職のレベルアップを目的とした役員による面談など、立場や性別に捉われることなく相互でコミュニケーションを活発化させています。とくに昨今では共働き世帯が増加していますから、男性の意識改革を促すことは女性のキャリアを支援していく上でも大切なことです。当社では2013年より「男性育児休業100%取得」を打ち出し、人事部で個別の取得状況を把握。スタートから5年連続で100%の取得率を達成し、その数は2017年末時点で約1400名となっています。そのフィードバックからも、男性が育児参加を通じて効率的な働き方を実践する意識が高まっており、「お互い様意識」の定着に繋がっています。今後もそのためのフォローや取り組みを続けていきたいと思っているところです。

ダイバーシティ推進は、不可欠な経営戦略

中村克 今後、そうした取り組みや制度が熟成されていくことにより、女性活躍の領域はさらに拡がり続けていくでしょう。また、時代は多様な価値を求め、お客様のニーズや我々の働き方にも大きな変化が起きています。当社も女性活躍の推進からダイバーシティの推進へと舵を切りつつ、そうした変化に対応していくための基盤づくりに会社全体として取り組んでいる最中です。2015年からは経営基盤の一つとして「人財価値向上プロジェクト」をスタートさせ、組織のマネジメントや意思決定へ関わっていける人財を育成すべく、様々な取り組みを並行して行ってきました。それにより女性管理職の割合も増加し、ダイバーシティも加速しています。そうした取り組みは、女性ならではの発想力や視点だけでなく、国籍や文化に捉われない多様な知見を集約していきますから、我々の持続的成長にも大きく寄与していくことでしょう。私自身も人事における様々な取り組みを通じて、女性のための多様な働き方を受容していくサポートに今後も力を注いでいきたいと考えています。